予備校の頃、学校サボって毎日映画を見ていました。 京橋のフィルム・センターをホームグランドとしていました。
ハリウッド映画は嫌いなのだが、 「どんな映画もその時代を写している」というコスタ・ガブラス監督のお言葉を忠実に守って...
パッチギ、日本、2005年
ついに日本映画登場。井筒和幸監督の欠点だらけの映画だが、それでも最高!
Z、フランス・アルジェリア合作映画、1969年
- フランス・ギリシャの主演級の俳優多数が「興行収入があれば出演料を払う」約束で出演したこの映画 (All-Movie Guideの情報参照のこと)は、 当初2週間の予定で封切られたが、観客の口コミで人気が高まり大ヒット・ロングランとなり、 アカデミー外国映画賞・編集賞(Francoise Bonnot)、カンヌ映画祭主演男優賞(ジャン・ルイ・トランティニャン)・ゴールデングローブ賞・英国アカデミー音楽賞(ミキス・テオドラキス)・ニューヨーク映画批評家協会監督賞(コスタ・ガブラス)など多数の映画賞も受賞した。
ギリシャの故ランブラキス議員暗殺事件を題材にした、緻密な原作に基づいた政治サスペンス映画でありながら、原作にはない、 チャップリンの映画を上回る「笑い」を提供するこの映画は、 世界中で劇場を爆笑の渦に巻き込みながら、 現実の世界でもギリシャの軍事政権を倒すきっかけとなった。
この映画で、ジャン・ルイ・トランティニャンが演じる人物が現ギリシャ大統領になったことを見ても、その影響の大きさが分かる。 「軍事政権を笑いで倒した」史上初の映画といえるだろう。
ホルヘ・センブランを中心とした脚本は、何回見ても新しい発見がある奥行きの深いものでありながら、 始めてみた人をも感動させる。
ミキス・テオドラキスのテーマ音楽は、彼が軍事政権の弾圧で獄中にいたため、アイルランドの戯曲「人質」用にテオドラキスが作曲した、自由アイルランドを英国から独立させながらIRAの一グループに殺害されたマイケル・コリンズに捧げる歌が使われた。
コスタ・ガブラス 監督作品には単純な悪役は出てこないが、この映画でも悪役(Renato Salvatori、Marcel Bozzuffi)の人間性が光る。
- プロデューサー=ジャック・ペランJacques Perrin、 ハメッド・ラシュディ
- 脚本=ホルヘ・センブランJorge Semprun、 コスタ・ガブラス
- 監督=コスタ・ガブラス
- 主演=イブ・モンタンYves Montand、 ジャック・ペラン、 ジャン・ルイ・トランティニャン(Jean-Louis Trintignant)、 イレーネ・パパスIrene Papas
- 音楽=ミキス・テオドラキスMikis Theodorakis
シーズン・チケット、英国映画
- 平凡な言葉に、これほどの力を持たせた映画があっただろうか?ケン・ローチを越える才能がココニ出現した。
戦艦ポチョムキン、ソ連映画
- ご存じエイゼンシュタイン監督による「映画史上最高の傑作」に3度も選ばれた映画。 宣伝映画と非難する向きもあるが、どんな映画だって宣伝映画よ。
禁じられた遊び、フランス映画
- ルネ・クレマン監督による静かな反戦映画。 子供をだしに使う映画は嫌いだが、これは凄い。
紙屋町さくらホテル
広島で原爆に散った新劇のさくら隊を題材にした、井上ひさしの最高傑作喜劇。三谷幸喜の最高傑作「笑いの大学」を凌駕した貫禄の舞台。
夢の裂け目
- 東京裁判の本質を暴く井上ひさしのミュージカル喜劇。
笑いの大学、日本演劇
- 三谷幸喜の最高傑作の2人舞台。戦前の特高警察の検閲官と劇作家の駆け引きを通して、最高のものを作り上げたいという人間の衝動を、全体主義を笑いのめしつつ、西村・松本の2人の役者が巧みに演じる。