Catalysisを語る

5月のSEAフォーマル・メソッド分科会(SIG-FM)の月例会は、オブジェクト指向ソフトウェア開発法 Catalysis についての講演と討論を企画しました。

　この企画は、オブジェクト指向ソフトウェア開発法ながら、形式仕様記述言語のサブセットを持つ Catalysis とはなにかの解明をねらったものです。この手法が良いのは、近頃はやりのオブジェクト指向方法論の中に、形式仕様記述言語を持ち込み、形式手法の裾野を広げる可能性を持つことだと愚考します。

講師の伊藤さんはこの手法を意識したコンサルタントをしていますので、形式手法との関連を中心にお話しいただきます。

　その後、現在の形式的方法からみたオブジェクト指向ソフトウェア開発法の批判、オブジェクト指向を利用した形式手法の推進方法を議論します。

参考文献:

***************** 開催要領 *****************

1. 日時： 2000年5月 12日 (金) 13:30 ～ 16:45

2. 場所：労働スクエア東京 B1-A会議室 (東京・中央区新富1-13-14)

3. プログラム：

13:00～13:30　受付

13:30～14:30　「Catalysisを語る」

オブジェクト指向ソフトウェア開発法Catalysisの概要と制約記述法について

伊藤昌夫 (ニルソフトウェア)

14:30～15:00 質疑応答
15:00～15:15 Coffee Break
15:15～16:30 討論
16:30～16:45 次回予定

17:30～懇親会@さがみや

当日の報告

by 佐原伸

事務処理に追われていたため、発表内容はトレースできませんでした。当日の資料をご覧ください。

どういうシステム向けなんでしょう(山崎)
- 一応、事務処理向けです。
OCLは文法が曖昧なのではないか?(佐原)
- UML 1.0からメタモデルをOCLで記述するようになって、厳密さが増したはずなのだが...
OCLは形式的と言えるのか?(澤田)
- 一応、参照の透明性が保たれているから...(佐原)
- セマンティクスがちゃんと定義されていないのでは(谷津)
- ビジネスシステムの要求定義者に教えやすいように、VDMなどのサブセットをめざし、かつターゲット言語としてSmalltalkを目標にした仕様記述言語では?(佐原)
私はOMTで辟易したんです(山崎)
- Catalysisの味噌は何なのか、UMLの味噌は何なのか?(山崎)
  - UMLの本は何冊か読んだけど、分からないんです(澤田)
  - 方法論の辞書と味噌を作りませんか?(山崎)
OOには実世界の曖昧さが持ち込まれているのではないか?(金藤)